アパート・マンションの給湯器交換補助金|2026年最新
- 2026年07月09日
アパート・マンションの給湯器交換に使える補助金をお探しの賃貸オーナー・管理会社の方へ。賃貸物件の給湯器交換なら、国の「賃貸集合給湯省エネ2026事業」を使って1住戸あたり最大10万円(基本額7万円+加算3万円)の補助を受けられます。
本記事では、対象・補助額・申請の流れを公式情報にもとづいて整理し、戸建・自己居住向けの「給湯省エネ2026事業」との違いまで、賃貸経営の視点で解説します。
※補助金は予算上限への到達状況などにより要件・受付が変わるため、申請前には必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
目次
1. 「賃貸集合給湯省エネ2026事業」の概要
「賃貸集合給湯省エネ2026事業」は住宅の省エネ化を進める国の大型施策「住宅省エネ2026キャンペーン」を構成する事業の一つで、賃貸住戸の給湯器交換に特化しています。まずは要点を整理します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 既存の賃貸集合住宅(1棟に2戸以上の賃貸住戸を持つ建物)の給湯器交換 |
| 対象機器 | 小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ/エコフィール)。エコキュートは対象外 |
| 補助額 | 1台あたり 追い焚きなし5万円・追い焚きあり7万円(上限は1住戸1台)+ドレン排水工事の加算3万円 |
| 着工期間 | 2025年11月28日〜予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで) |
| 申請主体 | 登録された「賃貸集合給湯省エネ事業者」が代行。オーナーや管理会社が直接申請することはできません |
「とにかく賃貸物件の給湯器交換に使えるのはこの制度」と覚えておけば問題ありません。以下で対象・金額・申請方法を詳しく見ていきます。
2. 賃貸集合給湯省エネ2026事業とは
本事業は、賃貸集合住宅のオーナー等が登録事業者と契約し、従来型の給湯器を小型の省エネ型給湯器へ交換する工事を支援する制度です。リースによる交換も対象になります。ここからは「対象住宅」「対象機器」「補助額」「期間」の順に確認します。
2-1. 補助対象となる住宅とオーナー
補助対象者となるのは、賃貸集合住宅のオーナー(個人または法人)、もしくはオーナーから管理委託を受けている管理法人です。賃貸住戸を2戸以上所有する区分所有者も含まれます。一方で、販売を目的に賃貸集合住宅を所有する買取再販事業者は対象になりません。
対象となる住宅は、次の条件を満たす「既存の賃貸集合住宅」です。
- 1棟に2戸以上の賃貸住戸(居住用に賃貸借契約を結んで貸し出す住戸)を持つ建物
- 建築から1年以上が経過している、またはいずれかの住戸に人が居住した実績がある建物
反対に、新築住宅・戸建住宅・倉庫等の非住宅・老人ホーム等の施設・民泊施設・旅館業の施設(ウィークリーマンションを含む)は対象外です。また、オーナーや親族が自ら住む住戸、事業用に貸し出す住戸も対象になりません。
2-2. 対象機器はエコジョーズ・エコフィール(エコキュートは対象外)
本事業で補助対象となるのは、一定の性能を満たす「小型の省エネ型給湯器」に限られます。具体的には、潜熱回収型ガス給湯器(エコジョーズ)と潜熱回収型石油給湯機(エコフィール)です。
| 区分 | 対象機器 | 主な性能要件 |
|---|---|---|
| 潜熱回収型ガス給湯器(エコジョーズ) | 給湯単能機/ふろ給湯器/給湯暖房機 | モード熱効率90%以上 等 |
| 潜熱回収型石油給湯機(エコフィール) | 油焚き温水ボイラー/石油給湯機(直圧式・貯湯式) | 連続給湯効率95%以上 等 |
ここで重要なのが、エコキュートや電気温水器、エネファームは本事業の対象外だという点です。これらは「給湯省エネ2026事業」の対象機器であり、賃貸集合給湯省エネ2026事業では補助対象になりません。
また、交換前の機器がすでにエコジョーズ・エコキュート等の場合(従来型給湯器でない場合)や、オーナーが自ら機器を購入する施主支給、能力(号数)が下がる交換なども対象外です。詳細な対象型番は公式の補助対象製品検索で確認できます。
2-3. 補助額と加算額
補助額は「基本額」と「加算額」の合計です。基本額は給湯器の追い焚き機能の有無で決まり、上限は1住戸あたり1台までです。
| 追い焚き機能 | 補助額(基本額) | 補助上限 |
|---|---|---|
| なし | 5万円/台 | 1住戸1台まで |
| あり | 7万円/台 | 1住戸1台まで |
さらに、一定のドレン排水工事を行う場合は、1台あたり3万円の加算額を受け取れます。
| 追い焚き機能 | 加算対象となる工事 | 補助額(加算額) |
|---|---|---|
| なし | 共用廊下を横断するドレン排水ガイド敷設工事 | 3万円/台 |
| あり | 浴室へのドレン水排水工事(三方弁工事、三本管工事 等) | 3万円/台 |
つまり、追い焚き機能ありの給湯器を加算対象工事とあわせて導入すれば、1住戸あたり最大10万円(基本額7万円+加算額3万円)の補助を受けられます。ドレン排水の取り扱いは地方公共団体によって方針が異なるため、各自治体の取り扱いに沿った工事が必要です。
2-4. 着工期間と予算(早期終了に注意)
対象となる工事の着工日は2025年11月28日から予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)です。ここでの着工日とは、補助対象給湯器(1台目)の設置工事に着手した日を指します。なお、契約より前に工事へ着手すると補助対象になりません。
注意したいのは、予算上限に達した時点で受付が早期終了する点です。期限まで余裕があるように見えても、申請が集中すれば早期に締め切られる可能性があります。交換を検討しているなら、早めに登録事業者へ相談しておくのが安全です。最新の予算消化状況は公式サイトの進捗グラフで毎日更新されています。
※出典:賃貸集合給湯省エネ2026事業【公式】/対象要件の詳細|賃貸集合給湯省エネ2026事業【公式】
3. よくある誤解:賃貸物件にエコキュートの「給湯省エネ2026事業」は使える?

賃貸物件の給湯器交換でも、知名度の高い「給湯省エネ2026事業」のエコキュート補助(最大14万円といわれる)を使いたいと考えるオーナーは少なくありません。しかし、賃貸集合給湯省エネ2026事業の対象機器はエコジョーズ・エコフィールに限られ、エコキュートは含まれません。エコキュートやハイブリッド給湯機、エネファームは「給湯省エネ2026事業」の対象機器で、こちらは戸建・自己居住の住宅を主な対象とした制度です。
「最大14万円」といった金額が話題になりやすいため混同されがちですが、それは戸建・分譲などにエコキュート等を導入するケースの話です。賃貸物件で確実に補助を狙うなら、まずは賃貸集合給湯省エネ2026事業(エコジョーズ・エコフィール)を軸に検討するのが基本です。賃貸物件でエコキュート等の高効率給湯器を導入したい場合に給湯省エネ2026事業を利用できるかは、最新の要件を公式サイトや登録事業者に確認しましょう。
4. 自治体の独自補助との関係・併用可否
給湯器交換では、国の補助金に加えて都道府県・市区町村が独自の補助制度を設けている場合があります。賃貸集合給湯省エネ2026事業との関係は次のとおりです。
- 国の他の補助制度との併用:同一の給湯器に対して、国の複数の補助制度から重ねて補助を受けることはできません。
- 自治体の補助制度との併用:国費が充当されているものを除き、地方公共団体の補助制度とは併用が可能です。
- みらいエコ住宅2026事業との関係:対象機器の性能要件が異なり、別々の機器を導入した場合は両事業を併用できます(ただし同一の機器に両事業から補助を受けることはできません)。
自治体補助は物件の所在地ごとに制度の有無・条件・併用の取り扱いが異なります。複数棟を別エリアで所有している場合は、棟ごとに確認するのが確実です。お住まいの自治体名と「給湯器 補助金」で検索するか、登録事業者に併用可否を相談しましょう。
5. 申請の流れと注意点
賃貸集合給湯省エネ2026事業の大きな特徴は、申請手続きを登録事業者である「賃貸集合給湯省エネ事業者」が行う点です。オーナーや管理会社が直接申請することはできず、補助金は登録事業者を通じてオーナー等へ還元されます。基本的な流れは次のとおりです。

- 登録事業者を探す:公式サイトの事業者検索で、賃貸集合給湯省エネ事業者として登録された施工業者・リース事業者を確認します。
- 契約を締結する:登録事業者と工事請負契約、またはリース契約を結びます。
- 工事に着手・完了する:契約後に着工します(契約前の着工は対象外)。
- 登録事業者が交付申請する:工事完了後に登録事業者が交付申請を行います。
- 補助金がオーナーへ還元される:交付された補助金が、あらかじめ合意した方法でオーナー等へ還元されます。
申請にあたって特に押さえておきたい注意点は以下のとおりです。
- 登録のない事業者との契約は対象外:補助を受けるには、登録事業者との契約が前提です。
- 工事の前に着手しない:契約より前に工事へ着手すると補助対象になりません。
- 予算到達で早期終了:予算上限に達すると受付が締め切られます。
- 書類の保管が必要:契約書や工事の写真など、申請・実績確認に使う書類は適切に保管します。
なお、国内に所有・管理する既存賃貸集合住宅の住戸数が200戸以上の事業者などは、自ら手続きを行うことを希望できる相談窓口が公式に用意されています。大規模に保有する管理会社は、この特例の活用も検討するとよいでしょう。
6. オーナーにとってのメリットと修繕計画への組み込み
給湯器交換は単なる設備更新ではなく、賃貸経営の収益性と入居者満足に直結する投資です。補助金を活用しながら計画的に進めることで、次のような効果が期待できます。

- 入居者満足・空室対策:給湯トラブルは入居者の不満や退去理由になりやすく、省エネ型への更新は設備面の訴求力を高めます。
- 光熱費の抑制:省エネ型給湯器は熱効率が高く、入居者の光熱費負担を抑えられるため、物件の魅力につながります。
- 突発的な故障リスクの低減:老朽化した給湯器は冬場に故障が集中しがちです。計画的な更新で、入居者対応や緊急工事の手間を減らせます。
- 資産価値の維持:設備の更新履歴は、物件の価値や次の入居付けにプラスに働きます。
給湯器交換は、アパート・マンションの大規模修繕や外壁塗装といった建物全体のメンテナンス計画と切り離さず、まとめて検討することで効率が上がります。費用面の考え方はアパート経営の修繕費とあわせて整理するのがおすすめです。
7. よくある質問(FAQ)
Q. 賃貸アパート・マンションは補助の対象ですか?
はい。1棟に2戸以上の賃貸住戸を持つ既存の賃貸集合住宅であれば、賃貸集合給湯省エネ2026事業の対象です。新築・戸建・施設・民泊などは対象外です。
Q. 分譲マンションの自宅やオーナー自身が住む住戸は対象ですか?
賃貸に貸し出す住戸ではないため、本事業の対象外です。自己居住の住宅は、戸建・分譲を問わず「給湯省エネ2026事業」(エコキュート・ハイブリッド・エネファーム等)の対象となります。
Q. 1棟で複数戸を同時に交換した場合、補助はどうなりますか?
補助は1住戸あたり1台が上限のため、交換した賃貸住戸の台数に応じて補助が受けられます。例えば追い焚き機能ありの給湯器を10戸分交換すれば、基本額だけで70万円(7万円×10台)が目安となり、加算対象工事を行えばさらに加算されます。
Q. エコキュートに交換しても補助は受けられますか?
賃貸集合給湯省エネ2026事業の対象機器はエコジョーズ・エコフィールに限られ、エコキュートは対象外です。エコキュートは「給湯省エネ2026事業」の対象機器ですが、同事業は戸建・自己居住の住宅を主な対象としているため、賃貸物件での利用可否は最新の要件を公式サイトや登録事業者にご確認ください。
Q. 申請はいつまでできますか?
着工は2025年11月28日から予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)が対象です。ただし予算到達で早期終了する可能性があるため、早めの相談をおすすめします。
8. まとめ
賃貸アパート・マンションの給湯器交換に使える補助金は「賃貸集合給湯省エネ2026事業」です。対象機器はエコジョーズ・エコフィール、補助額は1住戸1台あたり最大7万円+加算3万円、申請は登録事業者が代行します。予算到達で早期終了する可能性があるため、検討中のオーナー・管理会社は早めに動くのが得策です。
8-1. 給湯器交換と外装メンテナンスは同じタイミングが効率的
給湯器の耐用年数(おおむね10〜15年)と外壁塗装の塗り替え周期(塗料グレードにより約10〜15年)は重なりやすく、更新の時期が近いタイミングで訪れるのが賃貸物件の特徴です。これらを別々に発注すると、養生・職人の手配・入居者への告知や在宅対応が二重に発生し、手間もコストもかさみます。
給湯器交換と外壁塗装などの外装メンテナンスを同じタイミングでまとめて計画すれば、工程の重複を避け、入居者の負担も一度で済ませられます。当社では、給湯器交換の補助金活用と外装メンテナンスを修繕計画の中で一体に設計するご提案が可能です。「補助金が使えるうちに給湯器を更新したい」「外壁塗装の時期も近い」というオーナー・管理会社の方は、まとめてご相談ください。
賃貸物件の修繕・外装メンテナンスや建物診断については、無料でご相談を承っています。給湯器交換とあわせた最適な進め方を、物件の状況に合わせてご提案します。お気軽にお問い合わせください。
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