【特集コラム】建物調査の専門家が語る外装修繕先送りのリスク / 専門家も薦めるアステックペイントのメーカー修繕とは
- 2026年10月15日
株式会社 アステックペイント
塗料開発で培った建物外装の専門知見と全国施工団体本部としての施工品質管理体制を掛合せた新しい選択肢「メーカー修繕」を提案
「まだ大丈夫だろう」と外壁の修繕を先延ばしにしているうちに、気づけば軽い補修では済まない状態になっていた——。
こうした話は決して珍しくありません。その背景にあるのは、修繕判断における「基準のあいまいさ」であると、古畑先生は語ります。
いつ・どこを・いくらかけて直すべきか。明確な基準がないまま、多くの現場が個人の経験則に委ねられているのが実情です。
この記事では、なぜ修繕は先送りされるのか、そしてその「あいまいさ」をどう解けばよいのかを古畑先生にお聞きしました。
この記事でわかること
修繕を検討すべき外装部位と、代表的な劣化症状
修繕が先送りされる3つの要因
「あいまいさ」を解くカギは明文化された診断基準と施工基準
専門家が「メーカー修繕」を新しい選択肢として推挙する理由
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1. 修繕判断の「あいまいさ」が招く損失
専門家ご紹介
古畑 秀幸 先生
一般財団法人塗装品質機構(PQA)理事
既存住宅状況調査技術者
(以下、古畑先生)
私は1977年から約半世紀にわたり、住宅外壁材の開発・メンテナンスに携わってきました。
建物は、状態・形状・立地環境によって劣化の仕方が異なります。故に画一的な判断基準を敷くことが難しく、多くの現場が個人の経験則に委ねられているのが実情です。
判断基準の曖昧さが対応の遅れを生み、早期であれば補修で済んだ内容が大規模修繕に発展するなどの事例をたくさん見てまいりました。

劣化は目に見えて急激に進むわけではなく、時間をかけて、小さな劣化がゆっくり侵攻します。だからこそ対応が後回しになり、必要な時期を逃してしまうのです。
軽微な補修で済んだはずの箇所が、放置の末に大規模な修繕を要する状態まで進行する——これが「あいまいさ」の代償です。
賃貸住宅の多くで計画的な修繕が行われていない実態は、国の調査でもデータで指摘されています。
データが示す実態
修繕を「計画的・定期的に実施」している家主の割合
→ つまり、大半は「壊れてから直す」スタイル
修繕費が一気にきた場合、家賃収入を吹き飛ばすリスク
想定外の大規模修繕が一気にきた場合、長年の家賃収入が一瞬で消える典型パターンです。
※出典:賃貸住宅の計画修繕に関する調査(国土交通省)
とりわけ2000年代前半に建てられた物件は、いままさに1回目・2回目のメンテナンス時期を迎えています。
先ほどの計画修繕の浸透度合いとあわせて見ると、適切なメンテナンスが行われていない物件がこの業界にはたくさんあるという課題が見えてきます。

※出典:平成25年住宅・土地統計調査(総務省)
2. 修繕が必要な外装部位と、代表的な劣化症状
「外装の修繕」というと外壁と屋根を思い浮かべがちですが、アパート・マンションには点検・修繕を検討すべき部位が数多くあります。どこに、どんな劣化が出るのかを知っておくことが、先送りを防ぐ第一歩です。
2-1. 修繕を検討する外装部位は、これだけあります

※上記は一例で、この限りではありません。建物の構造・仕様により対象となる部位は異なります。エレベーター・消防設備などの法定点検や給排水管などの配管設備は対象外です。
足場が必要な外壁・屋根・シーリング・軒天・雨どいなどは、時期をそろえて1回の足場でまとめて工事すると、足場費用や入居者様への負担を抑えられます。
2-2. 部位ごとの代表的な劣化症状
次のような症状が見られたら、修繕を検討するタイミングです。塗装の一番の役割は、見た目をきれいにすることではなく「建物を守ること」にあります。
外壁の劣化症状サイディング・RC・ALCなど
チョーキング塗膜が劣化し、顔料が粉状になって表面に出てくる現象。防水性が落ちているサインです。
クラック建物の動きで生じるひび割れ。放置すると雨水が浸入する原因になります。
爆裂鉄筋が錆びて膨張し、コンクリート片が押し出された状態です。
錆汁内部の鉄筋の錆が表面に流れ出る現象。躯体に水が入っている可能性があります。磁器タイル外壁の劣化症状タイル張りの建物
タイルの割れ割れ目から水が浸入し、タイルが剥がれ落ちる原因になります。
タイルの浮き下地に密着せず浮いている状態。タイル落下につながります。
目地セメントの割れ割れ目から水が浸入し、建物内部の劣化につながるおそれがあります。
エフロレッセンス(白華現象)内部に浸入した水がコンクリートの成分を溶かし出した状態。早期発見が必要です。屋根の劣化症状カラーベストなど
コケ防水性が下がり屋根が常に湿った状態に。屋根材の劣化を早めます。
退色塗膜が劣化してきたサイン。放置すると雨水浸入の原因になります。
割れ衝撃や雨水の浸入で屋根材が割れた状態。雨漏りの原因になります。屋上の劣化症状ゴムシート・ウレタンなど
防水層の色あせ劣化のサイン。放置すると雨水などが浸入する原因になります。
シートのめくれ防水シートがめくれた状態。雨漏りや内部の劣化につながります。
防水層の膨れ浸入した雨水が気温上昇で蒸発し、防水層を膨らませます。鉄部の劣化症状手すり・階段・扉など
チョーキング塗膜の劣化で顔料が粉化し、表面に出てくる現象です。
錆鉄部の成分が水と反応して錆が発生した状態です。
腐食錆が進み、鉄が痩せ細った状態。安全面にも影響します。劣化を放置すると起こりうること
リスク1
躯体への被害拡大
補修で済んだはずが、大規模修繕に発展することも
リスク2
入居率の低下
色あせやサビが内見時・仲介サイトでの印象を下げる
リスク3
賠償問題への発展
タイル剥落などでけが人が出れば、管理者責任を問われることも
3. なぜ修繕は「先送り」されるのか — 3つの要因
オーナーが修繕を先送りする背景には、共通する3つの要因があります。いずれもオーナーの怠慢ではなく、判断材料が乏しいことから生まれる構造的な問題です。
修繕が先送りされる3つの理由
放置すると…
STEP 1
時期を逃す
適切なメンテナンス時期を過ぎてしまう
STEP 2
大規模修繕に発展
補修で済む段階を越えて劣化が進行
STEP 3
費用増・
資産価値ダウン
修繕費が膨らみ、物件価値も低下
3-1. 「まだ大丈夫だろう」という油断
建物外装の劣化は目に見えにくく、急には進みません。一見大したことのない症状でも、そこから内部に雨水などが少しずつ浸入し、徐々に構造を蝕むというのはよくある話です。
外装の劣化は、はっきりした不具合が出たときには手遅れ(補修で済まない)な場合も多く、定期的にメンテナンスをすることが非常に重要です。
3-2. 「高額な工事費用がかかるのでは」という懸念
費用への不安から着手をためらうケースです。ただ、適切なタイミングで必要最小限の工事を行えば、後に大きな修繕が必要になる事態は防げます。
中古取得の方などは特に、過去の修繕履歴がかなり前であったり、情報が残っていない場合は、まず何よりも優先して専門的な診断を受けることをお勧めします。
繰り返しますが、先送りこそが、結果的により高額な費用を招くと、私は考えます。
3-3. 「誰に頼めばよいか分からない」という迷い
業者選びへの不安が判断を先延ばしにさせる、という要因です。
?この見積もりは妥当なのか
?提案された工事は本当に必要なのか
それを中立の立場で判断してくれる相手がいないことが、迷いを深くします。しかし信頼できる診断基準と施工基準を持つ業者を選べば、この不安は解消されます。
4. あいまいさを解くカギは「明確な診断基準と施工基準」
3つの要因を突き詰めると、行き着く先はひとつです。信頼できる診断基準と施工基準を持つ相手を選べているかどうか。
ここが定まれば、「いま本当に必要か」「この工事内容と金額は妥当か」という問いに、根拠を持って答えられるようになります。
例えば私が理事を務める一般財団法人塗装品質機構(PQA)では、公共工事の標準仕様書に準拠し、診断から施工・定期点検・履歴情報の記録管理・提出まで、一貫した厳格な基準を定めています。
属人的な経験則ではなく、明文化された基準に沿って進めること。それが、あいまいさを解く出発点になります。

参考:メーカー診断基準による報告書のサンプル
すべての部位を、同じ物差しで5段階評価
アステックペイントの外装劣化診断では、メーカーが定めた診断基準にもとづき、劣化の範囲(一部・全体)と程度の組み合わせで各部位をA〜Eの5段階で判定します。担当者が違っても同じ状態なら同じ評価になるよう、基準と報告書の様式をそろえています。

評価一覧のあとには、部位ごとに写真・建材の特性・現在の状態(見解)・工事提案・使用材料・標準工程をまとめたページが続きます。必要に応じて、塗膜付着力試験や中性化試験などの2次診断(有償)で塗り重ねの可否を数値で判断します。

※掲載の報告書は架空物件「APハイツ」のサンプルです。報告書の構成・評価項目は、物件の構造・部位により異なります。
5. 塗料メーカーと組む「メーカー修繕」という選択肢
前の章で、修繕を進める上で「明文化された基準」を持つことが必要とお伝えしました。塗料メーカーの立場からこれを提供しているのが、アステックペイントの「メーカー修繕」です。
塗料メーカーのため、もちろん劣化に対して専門知見を持っています。さらに全国施工店団体「プロタイムズ」の運営本部として、我々PQAの基準に加えてアステックペイント独自の基準も定めておられます。
修繕の妥当性判断や業者探しにお悩みの方には、お勧めできる1つの相談先かと思います。
メーカー修繕のしくみ
診断・施工基準・保証をメーカーが持ち、施工は地域の認定施工店が担います
塗料メーカー(本部)
アステック
ペイント
診断基準・施工基準を策定
劣化メカニズムの専門知見
施工団体プロタイムズ
全国の
認定施工店
メーカー基準を
守って施工・地域密着
オーナー様
あなたの物件
複数エリアの物件も
窓口ひとつで相談
ご相談からの流れ
01無料外装劣化診断
メーカー基準で判定。同じ状態なら同じ評価に
02根拠ある工事提案
診断報告書をもとに、建物に合う塗料・工法を提案
03材工分離の見積書
塗料缶数・面積を明記。塗布量まで確認できる
品質の基準と保証はメーカーが担保。
工事は認定施工店とのご契約で進みます
5-1. 材料を知り尽くしたメーカーによる科学的な診断
塗料を自社で研究・開発・製造するメーカーは、塗膜の劣化メカニズム、下地との相性、気象条件への対応といった化学的な観点から建物を診られます。
「なぜその劣化が起きているのか」「どう対処すべきか」まで踏み込んだ診断報告が、修繕の要否をオーナー自身が判断する材料になります。
5-2. 全国で統一された施工品質と、W工事保証
アステックペイントは塗料販売に加盟制度を採用しており、撹拌や塗り回数・乾燥時間など、塗料の性能を正しく発揮するための基準をきちんと守れる「メーカー認定施工店」として、全国4,000社を超える施工店と直接つながっておられます。
そこからさらに厳選した270店舗以上の優良店で「プロタイムズ」という組織をつくり、本部としてその組織全体の基準を定めることで、全国で一定の施工品質を担保しているという仕組みが、安心できるポイントかと思います。
また、施工店が万が一倒産などの要因で保証継続できなくなった場合に、本部としてメーカーが保証を引き継ぐ「W工事保証」という制度も用意されています。施工店とメーカーの二重の保証になるため、不安の多い修繕の依頼先として、安心できる材料が揃っているかと思います。
直接つながる施工店
4,000社超
卸を挟まない直販体制
施工団体プロタイムズ
270店舗以上
厳選した優良店で構成
W工事保証
二重保証
施工店が倒産しても
メーカーが代理履行
※施工店数・店舗数は2026年10月時点の当社サイト掲載値
6. まとめ「古畑先生からの推薦」
専門家からの推薦
「アステックペイントの『メーカー基準の修繕』は、塗料開発で培った専門知見と膨大な現場データ、なにより全国施工団体の本部として施工品質基準を統制できる仕組みを持っており、基準が曖昧であるという修繕の課題を解決しうる、新しい選択肢として推挙いたします。」
一般財団法人塗装品質機構(PQA)理事
古畑 秀幸 先生
※本記事はメーカー修繕制度に関する専門家の見解を紹介するものであり、個別施工会社の施工内容・契約・保証を推奨又は保証するものではありません。工事契約および施工に関する責任は契約当事者(施工会社またはメーカー元請けの場合はメーカー)が負います。
7. よくあるご質問
8. 修繕の要否は、まず「建物の今」を知ることから

先送りをなくす第一歩は、いまの建物の状態を正しく把握することです。私たちは塗料メーカーとして、劣化メカニズムの知見にもとづく無料の建物診断を行っています。