• 知識・ノウハウ

【2026年度版】アパートリフォーム補助金一覧|申請の流れと注意点

  • 2026年06月10日
【2026年度版】アパートリフォーム補助金一覧|申請の流れと注意点

「アパートのリフォームに補助金を使いたいが、自分の物件に使える制度がどれなのか整理しきれない」築年数が経過したアパート・マンションを所有するオーナー様の中には、こうした判断に迷われる方が少なくないのではないでしょうか。

「空室が目立ってきた」「外壁の汚れやひび割れが気になる」と感じつつも、多額のリフォーム費用や煩雑な申請手続きがネックとなり、踏み切れないオーナー様も多いはずです。

本記事では、2026年度にアパートオーナー様が活用できる主要補助金制度を中心に、申請の流れ・現場で見落としやすい注意点まで網羅的に紹介いたします。

1. アパートリフォームにおける補助金の概要 

アパート経営の収益性を維持するためには、適切なタイミングでの修繕が不可欠です。その際に国や自治体が用意している補助金制度は、オーナー様の強い味方となります。 

1-1. 補助金制度の目的と重要性 

補助金制度の基本的な目的は、アパートのリフォームを通じて良質な住宅ストックを形成し、住民の居住環境の改善を図ることにあります。老朽化した住宅の更新を促進することは、地震に強い街づくりや省エネ性能の向上といった社会的な意義が非常に高く、地域全体の安全性や価値を高める理由となります。 

オーナー様にとってのメリットは、自己負担を低く抑えつつ、物件の資産価値を維持・向上させられる点にあります。 

また、リフォームが促進されることで地域の魅力が高まり、地域活性化にもつながります。 

1-2. 補助金の種類と特徴 

補助金には、国(国土交通省など)が実施するものと、各地方自治体が独自に提供するものがあります。 

  • 高性能な建材を用いた「断熱・省エネ補助金」 
  • 耐震性を高めるための「耐震改修補助金」 
  • 空き家対策や移住促進に向けた「改修助成金」 

それぞれの制度で、対象となる工事の規模や条件が異なります。資金の負担を軽減するためには「着工前の申請」が必須となるケースがほとんどです。 

制度ごとに募集期間が定められているため、詳細を早めに確認し、申請条件を特定しましょう。 

2. アパートリフォームに利用できる主な補助金制度 

2026年度(令和8年度)は、国土交通省・環境省・経済産業省の3省連携による「住宅省エネ2026キャンペーン」が制度の中心となります。全国を対象としたアパート・賃貸共同住宅のオーナー様が活用できる主な制度を、補助上限と対象工事の観点で一覧化しました。

制度名主な対象工事補助上限の目安
みらいエコ住宅2026事業外壁・屋根の断熱改修、開口部断熱、設備更新50〜100万円/戸
先進的窓リノベ2026事業窓・ドアの高断熱化最大100万円/戸
賃貸集合給湯省エネ2026事業賃貸共同住宅のエコジョーズ/エコフィール導入機器ごとに定額
長期優良住宅化リフォーム推進事業耐震・劣化対策・省エネ改修100〜200万円/戸

2-1. みらいエコ住宅2026事業(子育てグリーン住宅支援事業の後継)

国土交通省と環境省が連携して実施する、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた住宅省エネ化支援事業です。2025年度まで実施されていた「子育てグリーン住宅支援事業」を引き継ぐ形で2026年度から再編され、リフォーム補助金の中核となる制度です。子育て・若者夫婦世帯への優遇枠も継続されており、賃貸の共同住宅も対象に含まれます。

  • 目的:住宅の脱炭素化と良質なストック形成を加速させ、子育て世帯の住環境向上を支援する
  • 対象工事:開口部・躯体の断熱改修、高効率空調・給湯設備の導入、子育て対応改修(家事負担軽減・防犯・転落防止・宅配ボックスなど)、防災・バリアフリー改修。
  • 条件:「みらいエコ住宅2026事業者」として登録された施工事業者経由での申請が必須。子育て・若者夫婦世帯は補助上限の優遇あり
  • 申請の流れ:施工事業者と契約 → 着工 → 工事完了 → 施工事業者が代行申請 → 補助金は事業者経由でオーナー様へ還元

公式サイト:https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/

2-2. 先進的窓リノベ2026事業

環境省が実施する、既存住宅の窓・ドアの断熱改修に特化した補助制度です。住宅の熱損失は開口部からの発生割合が大きく、窓の高断熱化は省エネ効果が高いリフォームの一つとされています。賃貸の共同住宅も対象に含まれます。

  • 目的:住宅の断熱性能向上による省エネ・CO2削減と、結露・ヒートショック対策
  • 対象工事:既存住宅の窓の内窓設置・外窓交換・ガラス交換、断熱ドアへの交換
  • 条件:補助対象として登録された製品を使用し、登録事業者が施工すること。補助上限は一戸あたり最大100万円/戸(工事内容により変動)
  • 申請の流れ:施工事業者と契約 → 着工 → 工事完了 → 事業者が代行申請 → 補助金は事業者経由でオーナー様へ還元

公式サイト:https://window-renovation2026.env.go.jp/

2-3. 賃貸集合給湯省エネ2026事業

経済産業省が実施する、既存の賃貸集合住宅(アパート・マンション)に特化した給湯器更新の補助制度です。家庭エネルギー消費の多くを占める給湯分野の省エネ化を、賃貸物件側から推進する制度で、賃貸オーナー様にとって相性の良い制度です。

  • 目的:既存賃貸集合住宅における給湯エネルギー消費の削減
  • 対象工事:小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ・エコフィール等)への交換
  • 条件:賃貸の集合住宅であること。オーナー様は直接申請できず、登録された「賃貸集合給湯省エネ事業者」経由での申請が必須
  • 申請の流れ:登録事業者と契約 → 工事 → 事業者が代行申請 → 補助金は事業者経由でオーナー様へ還元

公式サイト:https://chintai-shoene2026.meti.go.jp/

2-4. 長期優良住宅化リフォーム推進事業

国土交通省が実施する、住宅の長寿命化・性能向上リフォームを支援する制度です。インスペクション(建物診断)を必須とし、劣化対策・耐震性・省エネ性能を一定基準まで引き上げる工事が対象となります。

  • 目的:住宅の寿命を延ばし、良質なストックとして資産価値を維持・向上させる
  • 対象工事:劣化対策、耐震性確保、省エネ性能向上、維持管理・更新の容易性確保のためのリフォーム
  • 条件:登録された専門家によるインスペクションが必須。補助率1/3、最大80万円/戸(長期優良住宅の認定取得時は最大160万円/戸)
  • 申請の流れ:インスペクション実施 → 改修計画策定 → 工事 → 完了報告 → 補助金交付

※令和7年度(2025年度)予算分で交付申請受付は終了。令和8年度は「住宅・建築物省エネ改修促進事業」への移行が検討されています。

3. 補助金申請の流れと注意点

補助金は「知っている人だけが得をする」ものですが、手続きには細かなルールがあります。 

失敗しない外壁塗装業者の選び方5つのポイント

3-1. 申請手続きのステップ 

  1. 情報の検索と選択:物件が募集要件を満たすか、公式サイトで検索 
  2. 専門業者への依頼:補助金申請の業務に詳しい施工会社を選択 
  3. 書類準備と申請:見積書、図面、現況写真を揃え、申請方法に従って提出 
  4. 交付決定後に着工:決定前に着手すると補助金対象外=タイミングに注意 
  5. 実績報告:工事完了後、実際の領収書や施工後写真を提出 

3-2. 申請時の注意事項 

  • 正確な情報提供:申請内容と実際の工事が合っていないと、補助金を受けることができません。 
  • 添付書類の確保:第三者機関のインスペクション報告書など、専門的な書類が必須となる場合があります。 
  • 期限の遵守:予算には最大枠があり、先着順で終了することもあります。早めに登録を済ませましょう。 
  • 併用の可否:国と自治体など複数の補助金が併用できるかは、事前に確認が必要です。 

3-3. メーカー兼修繕事業者の視点|補助金活用で見落としやすい3つの落とし穴

補助金の制度概要や申請ステップは公式サイトで詳しく案内されていますが、塗料メーカーとして全国の修繕現場と関わってきた立場から見ると、補助金申請がうまく進まなかった案件には共通する「3つの落とし穴」があります。

①対象塗料・建材の仕様書取り違え

「省エネ塗料」「断熱塗料」と一括りに語られがちですが、補助対象として認められる塗料には日射反射率やJIS規格などの性能基準があります。施工会社から提示された塗料が認定要件を満たすかは、製品仕様書(性能証明書)の数値で確認することが大切です。

②対象工事と非対象工事のセット施工で全体が対象外になるケース

外壁塗装と同時に屋根防水や付帯部塗装をまとめて発注した場合、見積書の内訳が補助金の対象/非対象で分離されていないと、全体が対象外と判断されることがあります。施工前に「対象工事の切り分け」を見積書ベースで確認しておくのが安全です。

③着工前写真・図面の取得漏れ

ほとんどの補助金は「着工前の現況写真」「建物図面」を申請書類として求めます。足場が組まれた後では必要な角度・部位の写真が撮影できず、申請が成立しないこともあるため、施工会社との初回打ち合わせ段階で撮影タイミングを工程表に組み込みましょう。

3-4. 補助金活用 早見チェックリスト

申請前にこのチェックリストで自物件の状況を整理しておくと、補助金担当者との打ち合わせがスムーズに進みます。

【対象建物の条件】

□ 建物用途が「賃貸の共同住宅(アパート・マンション)」に該当する
□ 申請する補助金の対象住戸数・延床面積の条件を満たす
□ 旧耐震基準の物件の場合、耐震診断結果または補強計画がある

【申請までに揃える書類】

□ 建物登記簿謄本(または固定資産税納税通知書)
□ 既存建物の図面(平面図・立面図)
□ 着工前の現況写真(劣化部位・対象工事箇所をすべて網羅)
□ 工事見積書(対象工事/非対象工事の内訳が分離されたもの)
□ 使用予定塗料・建材の製品仕様書(性能証明書)

【やってはいけないNG行動】

□ 交付決定前の着工(補助対象外になります)
□ 申請内容と実工事内容の不一致(不交付・返還リスク)
□ 着工前写真の撮影漏れ(申請却下リスク)
□ 申請期限・予算枠終了の見落とし(早期終了する制度が多数あります)

4. アパートリフォームの成功に向けたポイント 

施工の費用を抑えるだけでなく、リフォーム後に「選ばれる物件」になっていることがゴールです。 

4-1. 入居者ニーズの把握 

既存の入居者や周辺の競合物件を分析しましょう。 

  • ターゲット層の特定:学生向けならWi-Fi無料、社会人向けなら防犯カメラや宅配ボックス。 
  • 間取りの工夫:現代の生活スタイルに合わせた居住空間の提供。 
  • 空室対策:地域の不動産会社から「探している人が重視する条件」を把握し、ニーズを満たす改修を行いましょう。 

4-2. 費用対効果の検討 

経営者として、リフォームにかけたコストが最終的にどう収益に影響するかを検討します。 

  • 予算の設定:全体の予算に対し、補助金でどの程度軽減できるか査定。 
  • 優先順位付け:「傷み対策(外壁や屋根)」>「設備更新」>「意匠リフォーム」など、建物の維持に直結するものを優先。 
  • 効率的な投資:比較サイトや人気の製品を調査し、効果が高いものを選ぶ。 

4-3. 施工業者の選定基準 

信頼できる事業者の選び方は、プロジェクトの成否を分けます。 

  • 実績と信頼性:アパート改修の実績が多く、補助金申請に慣れている会社。 
  • 認定と基準:建築士などの専門資格を持ち、構造や性能を正しく判断できる。 
  • コミュニケーション:オーナー様の希望を丁寧に聞き、作業工程を分かりやすく説明してくれる業者。 

5. 補助金以外の借入 

アパートリフォームの借入は、民間金融機関の事業用借入の他に、住宅金融支援機構(住宅セーフティネット)、日本政策金融公庫などの選択肢があります。 

日本銀行

5-1. 住宅金融支援機構(住宅セーフティネット) 

住宅金融支援機構のローンは、補助金と連動しています。国が運営する「住宅セーフティネット制度」に登録することで、アパートリフォームに使えるローン商品です。 

セーフティネット住宅は低所得者・高齢者・外国人などの「住宅確保用配慮者」に対する受け入れ先となる住宅のことを指します。 

アパートをセーフティネットに登録することで、リフォーム費用の補助金を受けることができるケースもあります。 

金利タイプ 全期間固定金利 
融資限度額 対象工事費の80%(10万円単位) 
融資期間 20年以内(1年単位) 
保証人 不要 
担保 融資額300万円以下の場合不要 

出典:住宅金融支援機構 賃貸住宅リフォーム融資 

5-2. 日本政策金融公庫 

政府系の金融機関・日本政策金融公庫もアパートリフォーム用のローンに関する選択肢となります。 

公庫は中小企業や個人事業主を育てるのを目的としていることから、比較的低金利=1.5~4%前後(担保の有無や返済期間によって変動)の借入が可能で、審査基準も民間金融機関とは異なるため、比較的審査に通りやすいケースがあります。 

金利タイプ 基準利率(担保・期間により変動)
融資限度額 4,800万円(運転資金・設備資金) 
7,200万円(特定設備資金) 
融資期間 5年以内(運転資金) 
10年以内(設備資金) 
20年以内(特定設備資金) 
保証人 要相談 
担保 要相談 

出典:日本政策金融公庫 一般貸付 

6. まとめと今後の展望 

6-1. リフォームの重要性と補助金の活用 

アパートのリフォームは、単なる修繕ではなく、将来の収入を安定させるための「攻めの投資」です。 

補助金を用いて、自己負担を大きく軽減しながら工事を行うことは、オーナー様にとって大切な戦略となります。気軽に専門家へ相談し、所有物件で何が必要なのかを確認することから始めましょう。 

6-2. 今後の補助金制度の動向 

補助金制度は年度ごとに予算が組み直されます。2023年度から続く省エネ推進の流れは、2025年、2026年にかけてさらに向上・増加する期待がありますが、一方で人気制度は予算に達することで早めに終了する可能性もあります。 

現在のトレンドは「断熱」と「子育て」です。東京など関係自治体最新の制度一覧をチェックし、資産価値向上を図る目安を立てていきましょう。 

物件の「健康診断」からはじめませんか?

塗料を核に塗装業界の全てのソリューションを行うアステックペイントでは、外装診断から補助金活用のシミュレーションまで、オーナー様の収益改善をトータルでサポートいたします。 

全国3,500社のアステックペイント取り扱い店の中から、お近くのベストな優良塗装店より無料お見積りをお送りいたします。 

運営会社

株式会社アステックペイント

アステックペイントは、業界唯一の直販体制をとっており、全国3,700社以上の加盟施工店と密に連携を取りながら塗料の製造・販売だけでなく、施工技術の向上とITサービスによる効率化で工事品質向上に取り組んでいます。 遮熱塗料シェアNo.1の技術力と豊富な施工ノウハウを元に中低層アパート・マンションオーナー様のお悩みを解決する安心の修繕工事をワンストップでご提供しています。

関連記事

関連記事

キャンペーンバナー